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十二代目 宇右衛門の廣瀬文彦が語る ウエモンのよもやま話

2024年6月27日(木) 05:19

100年

 今朝の新聞に、甲子園球場の完成100周年を記念した硬貨を発行と言うニュースが載っていた。IMG_3899.jpeg
自分の記憶の中では、北海道開拓100年が最も古いかな。1968年16才の頃だ。
それに合わせて江別の野幌に百年記念塔や開拓記念館がつくられた。
その2年後、酪農学園短大IIコースに入学したため、在学中何度か行った記憶があるが、
1~2年前に老朽化の為取り壊されてしまった。
その16年後には帯広開拓百年の式典も有った。32才の時か。
我が家は大正7年に岐阜からここ十勝に移住しているので、2018年11月23日に「廣瀬家渡道100年」記念式典を挙行しIMG_3584.jpeg
自分にとっての力作百年記念誌「賢者は歴史に学ぶ」も発刊した。IMG_3691.jpeg
翌2019年4〜9月にはNHKの朝ドラ100作目を記念して、十勝の酪農家を舞台にした「なつぞら(広瀬すず主演)」が放映される。IMG_4099.jpeg
この100作目では奇しくも自分自身、その脚本作りに始まり、広瀬すずさんや草刈正雄を始めとした役者さんへの演技指導。
更には酪農指導と肩書きをもらい毎日の撮影にも同行させてもらった。

人生色んな「100」に出逢っているが、3年後には老父が100才を迎えるし、
その前年の2026年には昭和100年を迎える。

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2024年6月26日(水) 06:10

牛さん、美味しい?

 今朝の業界紙一面IMG_3897.jpeg
綺麗な縞模様。プロの仕事。美しい作業風景が絵になる。
栄養価が高く、繊維質も豊富。乳牛にとって最も大切な1番牧草の収穫風景を鳥瞰した写真だ。
そして絵の下のキャプションには
「雨を避けるため、草刈り機(右)と収穫機を同時に稼働させ、急ピッチで作業する(北海道中標津町で)」とある。

牛飼いを生業として、牛に家族を養って貰った身としては、「牛さん本当に喜んでいるのだろうか⁉︎」と
疑問に思ってしまう。
つまり、刈り取りながら同時に切り込む事だ。
十勝でもそうだが、コントラクターに作業を依頼すると、請け負った広大な面積の牧草を適期刈り取りする事が至上命題だが、
水分調整がなされていない。
しかし、牛が最も喜ぶグラスサイレージ、ひいては我々が飲んで美味しいと感じる牛乳を作るには、
牧草の適期刈り取りと水分を83%から65%位までの予乾が必要なのだ。
この作業では、牛や人の事は無視。
ここでも効率至上主義なのか。
牛さん、このグラスサイレージ本当に美味しいですか?

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2024年6月25日(火) 16:29

46回目

 「よくぞ今まで続いたものだ!」なんて独り言を言っていても、なんのこっちゃ?ですよねー。
実は昨日6月24日は46回目の結婚記念日なのだ。
「誰の⁉︎」ってか?
「だ・か・ら・オレと家内です!」
「アーァなるほど。ホントよく続いたね。奥さんしっかりしてるからね!」
そんな声がオチコチから聞こえて来そうですが、
「ハイ、その通りです。」

 家内が5月30日に膵臓癌の摘出手術を受け超特急の6月12日に退院したのだが、
昨日は膵癌の様態説明や今後5年に亘追跡検査などについて、医師から説明があった。
膵癌はステージ0。とは言え、癌の転移は100%0とは言え無いので、3ヶ月置きに
がん検診を受けて下さい、との事だった。
病院でのスケジュールが全て終わった午後1時頃から、糠平湖畔の「ヒグマ珈琲」に向う。

「ヒグマ珈琲」のオーナーの鈴木さんご夫妻が、1ヶ月程前にアイスクリーム作り体験の
相談に来てくれた、そのご縁で尋ねて行ったのだ。
窓ぎわの席に腰掛け、「ライスサラダボウル スープ付き」とコーヒーをオーダー。

人生初めてのメニューだが、美味しかった。
食後の珈琲を頂きながら、漸く写真を撮るIMG_3891.jpeg

夜は夜で、孫や家族皆んなで祝って貰った。IMG_3896.jpeg

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2024年6月14日(金) 08:42

持山、増えた

 昨日6月13日、山林の売買契約が成立。IMG_3825.jpeg
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山林と言ってもほぼ平らな所で、この2月に53年生のカラ松を皆伐したばかり。
帯広市内在住のMさんから購入。
面積は48,429㎡。昔風に言うと、4町8反4畝29歩。

所有山林は約98ha余り。
「100町の山持ちになると」言う老父の夢に、あともう一歩だ。

しかし振り返って見ると、オヤジの後継なんかゴメンだ!と思いつつも家業の酪農を継いでしまった。
そして今、「山を買い、木を植えるのは、50年後の廣瀬家の年金だ」と言うオヤジの言葉に乗せられて、山林経営も然りだ。
オレの代は土地購入、植樹、下草刈りなどなど出費ばかりだと言うのに...

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2024年5月30日(木) 06:24

與七さん

 27日午後、ウエモンズハートの店内でJAの職員と話しをしている最中の事。
ツナギ姿の息子が「オヤジ、お客さんだよ!」と声をかけてきた。
呼ばれるまま店の外に出て見ると、クールビズで背広を着た10数人の集団が居るではないか。
はて?見学などの予約は無かった筈だがと思いつつ目を移すと、一際ニコニコした白髪のおじいちゃんに目が釘付けになり、思わず「アレー、與七さん!お久しぶりです。お元気そうで...」と手を握りしめた。
IMG_3796.jpeg

與七さんを含むこの一団は、東京都酪農組合の役員一同で、IMG_3795.jpeg
育成牛を委託育成して貰っている本別町の公共牧場を視察して来た帰りだそうだ。

東京都下の酪農家は現在39戸にまで減少。風前の灯状態だそうだ。
與七さんのフルネームは小泉與七。住所は練馬区大泉学園駅近くにあり、東京23区内唯一の酪農家でもある。
今から26年前の平成10年に、社)中央酪農会議が主催する酪農教育ファーム活動の立ち上げに、オレと共に呼ばれた中の一人が小泉與七さんだ。
当時の與七さん曰く「大正時代からの牛飼いで、畑の真ん中だったものが、街がどんどん我々農家を飲み込んで行った。すると近隣住民となった人達から臭い、ハエが多い、夜の牛の鳴き声がうるさいなどと苦情が入り始め、挙句には区役所や保健所の職員なども定期的に、移転勧告に来るようになった。
そろそろ潮時か、いつ止めようかと思案する日々が続いたある日、近隣の大泉学園小学校教員の横山弘美先生が小泉牧場を訪ねて来た。最近小中学で総合的学習の時間が導入され、クラス担当教員の裁量で授業が作れるようになった。ついては小泉牧場で牛に触れさせて貰い、お産を見学したり、乳搾りや餌やりなどを通じて「食や命の教育」をやって見たいと、相談があった。」
その事をきっかけに、それまで「邪魔な牧場」だったのが一転して「無くてはならない牧場」になったと感慨深げに語っていたものだ。
今は息子の勝さんが同じ場所で頑張っている。
そんな理念を元に平成11年に地域交流牧場全国連絡会が組織され、その活動の柱が酪農教育ファーム活動となり、更に平成16年には、今度は国が食育基本法の条例を制定する嚆矢となっていたのだ。

 與七さんの突然の来訪で、40代後半の一時代を思い出し、懐かしく感慨に浸った。

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