オンラインショップ
2024年4月28日(日) 11:04

女性天皇

 今朝の道新3面に皇位継承についてのアンケートが載っていた。36270262-B4F9-4C8B-BAC0-56C4C4863693.jpeg
現在の皇室では今上陛下の子供は愛子内親王のみ。
皇太子さまはというと現天皇の弟秋篠宮様。
皇位継承順位第2位はその子息悠仁様となっている。

 皇位継承問題は今上陛下徳仁様が雅子さまとご結婚され、長時日を経てお産まれになられたのは愛子様のみ。
その辺りから万世一系の男系男子論、男系女子容認論、はたまた旧皇族の復帰など議論百出していた。
そして秋篠宮家の3番目に男子悠仁さまがお産まれになられ、皇位継承問題はまたまた下火になっていた。
 
 さて現今、愛子様が大学に入られる頃から、天皇家の御息女たる雅な挙措と類稀なる古風な美貌
が次から次へと報道され、いかにも国民の耳目を独り占めしている。
それに反して秋篠宮家では長女真子様と小室圭氏との結婚問題が醜聞と化している中、
弟の悠仁親王の大学進学問題と、秋篠宮家は所謂バッシング報道ばかりだ。

ここ20年余りのマスコミの報道ぶりは、天皇家は親子ともども天皇家にふさわしく、
秋篠宮家一家は、国民の象徴としては如何なものか、と言わんばかりだ。
今回のアンケートは、何故今?と、いささか唐突感が満載だが、政府による女性天皇や女系天皇容認論への
世論誘導の布石感が見え見えである。

 昔々、黒岩重吾作『弓削道鏡』なる小説を読んだ。
もう30年ほど前の事なので記憶は覚束ないが、大化の改新で藤原鎌足ともに、専横なる曽我氏を滅ぼした中大兄皇子が後に天智天皇となり次は弟の天武天皇。
それからは天智系天武系と交互に天皇となるが、約百年の後天武系で天皇を独占し始める。
そんな中、ピンチヒッター的に女性皇族である孝謙が帝位に就く。
その後未婚のまま、一族の男性親王に帝位を譲る。これが淳仁天皇である。時に25歳。
しかし、天皇とは言え、将棋の駒の王将。取り巻きは皆、虎の威を借る狐。
政権から下野を余儀なくされていた、孝謙天皇を推していた取り巻きは淳仁降しに血眼。
淳仁は在位6年で譲位を余儀なくされ、『淡路島』に流されたため『淡路廃帝』とも称される。
そこで返り咲いたのが孝謙で称徳天皇となる。その前後の立役者が『弓削道鏡』だ。
称徳天皇の下、看病禅師、太政大臣禅師、法皇と権力のトップに立つ。
そんな時、習宣阿曽麻呂(すげのあそまろ)が「道鏡を皇位に就かせたならば、国は安泰である」と言うのが、宇佐八幡宮の御宣託であると告げる。

反対派の和気清麻呂が命懸けで宇佐八幡宮に出かけ、阿曽麻呂の嘘を見破る。
その2年後称徳天皇は崩御。それに歩を合わせるように道鏡は下野させられ更に2年後、亡くなっしまう。

 さて余談だが、2年前の12月阪大病院で検査入院の後、父博昭方祖母しずの生家、大住家の墳墓の地、
瀬戸内の淡路島の南あわじ市を2泊3日で訪ねた。
終日タクシーを借り切る。その運転手に、島流しにあった淳仁天皇の御陵を案内して貰った。D59672BE-F68A-43ED-99E8-C744E8092DAE.jpeg
正面の小高い森が御陵だ。廃帝の墳墓とはいえ大規模なものだ。正面はと言うと、柵に囲まれていて、一般人は入れない様になっている。15DF03BE-693E-4A7A-A9A8-0B7FEB4F47C4.jpeg
この写真右手奥の建物の向こう側に見えるふたつの小山は、淳仁天皇に付き添って来た、女御のものだそうだ。D25E5AA8-9C0E-4846-B548-5C5185955631.jpeg
祖母しずの墳墓の地からわずか15〜20kmの所だ。

更には、この淡路島は伊弉諾神宮や伊奘冉神社があったり、銅鐸が沢山出土したりと日本の神話の世界の史跡も沢山ある。

今日の新聞から、マスコミによって世論が形成されつつある女性天皇容認論から、30年程前に読んだ『弓削道鏡』や
2年前に奇しくも訪れた南あわじ市の『淳仁天皇陵』とも物語は繋がったのだが、何とも不思議だ。
政府の広報機関と成り下がったマスコミに掲載された「女性天皇容認が90%」と言う調査結果。

明治以降、日清、日露そして第一次、第二次世界大戦へと世論、国論を煽ったのは、新聞に他ならない。

我が国では、2,000年以上男系男子で受け継がれてきた『天皇』
もし愛子さまが一般男性とご結婚されたとしたら、我々は、『帝王学』や『国民の安寧への祈りの作法』も知らない人を、敬う気持ちになれるのだろうか?

 
 

LINEで送る

2024年4月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

バックナンバー

最新記事

カテゴリー