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2019年5月 7日(火) 16:30

今日のなつぞら

なつぞらが始まりもう6週のしかも2日目。
いよいよ十勝の冬バージョンに入った。
自然の厳しい十勝らしさ全開!と思いきや...

昨年秋、なつぞらの冬の映像はいつ撮るのがいいか、撮影の窓口になっている帯広観光コンベンション協会にNHKから相談があった。

協会側は、十勝は北海道でも雪の少ない地方で、ホワイトクリスマスにならない事もままあるので、1月下旬から2月に掛けてなら間違いなく一面雪野原になっていると思います!と返事をしていた。
生粋の十勝人である自分も、そうそう2月前後なら間違いない!と太鼓判を押していた。

あの撮影は1月26〜30日に掛けて陸別町や新得町で撮影されたのだが、この冬の十勝は記録的な少雪。一冬を通して積雪ゼロの日が続き、撮影当日も周辺の草地も枯れた草が見える状態での撮影で、通路や建物の屋根の下には僅かな雪を集めて、苦労して冬景色を演出していた。

現実の酪農現場では雪は邪魔者。稀に見るスッキリした越冬風景だったが...
しかし、この少雪は畑作農家に取っては功罪相半ばと言った所だ。例年ならば、雪割りをして野良芋を凍死させ雑草化を防ぐのだが、これは作業が省略出来てよかった。しかし長イモを春堀の為、畑で越冬させていた農家にとっては凍結深度50cm以上という事で、頭の部分は全て切り捨てなければいけなくなり、結果傷物ばかりとなってしまった。
撮影のみならず、農業が相対峙している自然とは、げに恐ろしいものだ。如何に上手に付き合うかが、プロのあり様だ。

さて、十勝人として気になるのが、この物語で、勝農や雪月の所在地は帯広だが、なつが育つ柴田牧場のある「音問別(おといべつ)」は何処なのかと言う事が興味深い所だ。

今日の映像の中で、なつや雪次郎は勝農へ、夕見子は帯広の進学校に行くと言う事でそれぞれ反対方向の軽便鉄道、トテッポ(十勝鉄道)にのる風景から比定出来るのではないか。
雪次郎が勝農とは反対方向の帯広にある進学校に向かう夕見子を見つけ、列車の窓を開けて叫ぶシーンだ。
私の様な古い十勝人なら、そのトテッポは帯広から南進し、記念碑前、日本甜菜製糖、勝農、川西、富士、そこから分岐し片や帯広川に沿って上帯広、広野、八千代迄。片方は清川、戸蔦まで延びていたことは誰でも知っている事だ。
さて、改めて雪次郎が反対方向に向かう列車の夕見子に向かって叫ぶシーンを思い出して下さい。
夕見子が通う進学校の有る帯広と、その郊外に有る勝農に向かうなつや雪次郎。
それは反対方向だ。

つまり、音問別は勝農と帯広の間に有る町だ。
ホント⁈
十勝の然も酪農がテーマの「なつぞら」
地元民ならではの楽しみ方だ!

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